株式会社UPSIDERにてQAチームのマネージャーをしているNaokiです。2023年末にUPSIDERで就業をはじめQAチームの立ち上げを行いました。 これからのUPSIDERを支えるQAチームを更に拡大したいと思い、絶賛採用中なのですがこれまで社外にQAチームの紹介をしたことがなかったので、筆をとりました。 本記事では私たちの取り組みを紹介していこうと思います!
2024年2月に1人目が入社
今回の記事の登場人物
Naoki)SESのテスト会社に入社したところからQAエンジニアとしてのキャリアを歩み始めテスト実施やテスト設計、テスト計画や管理などQA業務に必要な作業をキャッチアップした後にフリーランスのQAエンジニアとして独立。fintech企業やECサイトでのQA経験を重ね2023年10月に業務委託としてUPSIDERにジョイン。2024年2月に社員転換。
Eri)新卒でSierにソフトウェアエンジニアとして入社。CG、医療機器の開発を行う。1度半導体業界へ転職。再びIT業界に戻ってくるのをきっかけにQAエンジニアを始める。第三者検証の会社で経験をつみ、事業会社へ転職。2024年6月からUPSIDERへジョイン。
Tera)第三者検証の会社でインターネット自動開通ソフトや映画館会員サイトのQAを担当。QAエンジニアとしてのキャリアを積みつつ、直近ではMDM製品においてPOやPMO等の職種も経験。2025年1月からUPSIDERへジョイン。
ーーみなさんはなぜUPSIDERに入社しましたか?
Naoki) 最初は業務委託で入社しました。UPSDIERは雇用形態による差がほとんどなく、裁量の大きさに驚きました。より責任のある立場で会社とプロダクトにコミットしたいと思い、正社員になりました。もともとFintech企業はどこもお金というユーザーへの影響が大きいプロダクトをもつ性質からか、業界的にプロ意識が強い方が多い印象で、そのような環境が自分自身にあっていると感じ入社を決めました。
Eri) もともとソフトウェアエンジニア出身なのですがキャリアに悩んでいたところ偶然テストポジションに出会ったことから、QAエンジニアになりました。第三者検証という立場で働くなかで事業会社へ興味をもつようになり、UPSIDERはメンバーの人柄の良さ・裁量の大きさ、また英語環境という点に惹かれて入社しました。
Tera)私はEriさんに誘われたことがきっかけです。UPSIDERの急成長している環境に興味をもち入社を決めました。
品質保証だけではなくより良い顧客体験をつくりたい
ーー現在のQAチームのミッションを教えてください。
Naoki)品質保証チームは顧客満足のバックボーンにあたると考え、品質保証を超えて、“保証”だけではなくよりよい顧客体験を提供することを目指しています。直近では、セキュリティやコンプライアンスの基準を満たしつつ、アジャイルに開発を進めるため柔軟かつ効率的なQAプロセスの構築を目指しています。特に、リグレッションテストの自動化とスクラムへの早期関与がチームの強化ポイントです。 2024年8月ごろからはチームメンバーも増えたので、一定のSLOレベルのインシデント発生件数を品質保証水準の目安として掲げ、定量的な改善活動に取り組んでいます。自社製品の品質を向上することは、業界全体の製品品質向上や、最終的に私たちの身の回りの製品向上につながると考えています。
QAチームに限らず開発チーム全体で品質意識をもつ
ーー金融業界としてQAに求められる品質保証活動にはどのような特徴がありますか?
Naoki)やはりユーザーの”お金”に直接影響してしまう領域なので、限度額の設定や決済など特にお金の流れに関わる部分に関してはQAに限らず開発チーム全体で品質意識を持ってシビアに判断するようにしています。 開発チーム全体の意識の高さからか、QAに対する期待は高く、各QAメンバーに少しでも不安や懸念が生じたり、まずいと思ったときにはQA側の判断でリリースを止められるような裁量も持っています。
Eri)”サービスを止めない”はかなり意識をしています。当たり前ではありますが、気になる動作があった場合は懸念点が解消できるまで確認します。
Tera) ユーザーの事業活動にも影響しますし、ひいては自社の売上にも影響するので一定の緊張感はあります。
ーー業務の進め方には特徴はありますか?
特に明確な特徴はまだないかもしれません。 QAプロセス的には開発のスクラムチームに帯同できるところは帯同して上流工程から一緒に開発を進めています。 各機能テストやリグレッションテストは定常的なスケジュールをひきつつ、ある程度状況を見ながら臨機応変に対応する方針となっています。
今のプロセスが完璧かというと必ずしもそうではないところもあるので、開発やPdMを巻き込んで随時ブラッシュアップしていきたいですね。
エンジニアとともにテストケースを議論
ーーTeraさんは現在開発チームにて上流フェーズからQAとして開発に入っているとのことですが、開発フローとそのなかでのQAの具体的な業務内容を教えてください。
Tera) UPSIDERのQAチームでは、スクラムチームに帯同し、上流工程から品質保証の活動に携わっています。現在、開発チームでは2週間のスプリントを採用しており、QAはエンジニアと密接に連携して開発に取り組んでいます。
具体的な業務として、QAはリファインメントやプランニングに参加し、リリースに向けた仕様の確認や調整を行います。テストケースの作成はエンジニアが主に担当します。QAはそのレビューを行い、品質の観点からフィードバックを提供しています。 基本的にエンジニアによって手動テストも行ってもらっていますが、QAもGoogle Meetなどで話しながらエンジニアとテストを実施することで、テスト精度を高める役割を担っています。またレトロスペクティブや仕様の勉強会に参加し製品理解を深めています。
開発プロセスに入り込むことで、テストケースに対する気づきはたくさん得られます。「ここまでテストすべきでは?」「こういう理由があるので、ここのテストは不要」など開発チーム全体で議論ができています。
仕様理解に努めつつ、曖昧な場合は直接のコミュニケーション
ーー金融業界として求められるセキュリティ基準の高さと、アジャイルに開発をする柔軟性が求められる環境だと思いますが、QA業務を進めるなかでの難しさ・工夫を教えてください。
Tera) 開発チームにおけるQA業務では、金融業界特有のセキュリティ基準に対応するため、特に請求や仕訳といった複雑な機能の理解が求められます。これらの仕様をしっかりと把握し、インシデントを防ぐための事前の確認作業は非常に重要です。
アジャイルな開発プロセスの中で柔軟に対応する必要がありますが、リリース期日が厳しく固定されていないため、リリースのタイミングを調整しながら、品質水準を担保しています。
開発チームとのコミュニケーションでは、正確な状況報告と迅速な対応を心がけています。また、必要に応じて直接話し合うことで、認識のズレを防ぐよう工夫しています。話が長くなりそうな場合や、伝えるのが難しい内容、または自分が理解できていない場合は、直接対話するようにしています。 あとはフランクなメンバーが多いので必要以上にかしこまらないようにしていますね。
QAエンジニア同士の横の繋がりも大事に
ーーQAチームメンバー同士はコミュニケーションをとりますか?
Naoki) QAチーム内ではフランクなコミュニケーションを大切にし、ウィークリーで定例を設けて取り組みや進捗の報告をしています。 また定期的に振り返り会や相談会を設け、みんなで雑談したりアイデアを出し合う場を設けています。
テストカバレッジの向上と安定したリリースフローの確立を目指す
ーーEriさんは現在自動テストの推進をしているとのことですが、具体的な業務内容を教えてください。
Eri) 現在自動テストの推進に力を入れており、テストツールを活用しながらリグレッションテストの自動化を進めています。 Magicpodはすでに運用されており、毎日テストが実行される一方、変更や不安定な部分が発生した場合にはメンテナンスを実施しています。
さらに、テストの実行速度や今後の拡張性を考慮し、Playwrightの導入をしました。Playwrightを利用することで、UIベースの確認に加えてコードベースのテストも可能になり、より効率的なテスト環境を構築しています。自動化項目が増え続ける中、開発メンバーもPlaywrightを積極的に活用しており、全社的に自動化の取り組みをサポートする動きが進んでいます。
ーーなぜPlaywrightを選んだのでしょう?
まずMagicpodやPlaywrightの導入をしていますが、手探りの状態というのが正直なところなので、より高い専門性をお持ちの方が入社したら、あるべき姿から一緒に議論したいですね。
前段の要素に加え、料金体系が影響しており、自動テストを回しやすい心理状態をつくりたかった、というのもあります。VPoEのIzumiの考え方としてコストをかけて品質が向上するなら投資をすべきだと考えているので、議論しながら最適な環境を作りたいと思っています。
ーーテストの自動化における課題があれば教えてください。
現状の環境下での課題としては、リグレッションテストの項目に優先順位をつけ、どの部分から自動化を進めるかを慎重に判断しています。全てのテストを自動化できるわけではないため、特に決済機能などのデータの準備が難しい部分は手動でのテストが依然として必要です。
また、自動化に関する知見や技術がまだ限られているため、特にPlaywrightの運用には経験が必要であり、チーム内のスキル向上も今後の課題です。自動化を進めることで、リグレッションテストにかかる時間を短縮し、新機能のテストにリソースを割くことができる理想的な体制を目指しています。今後は、ツールへのさらなる投資と技術のキャッチアップにより、テストカバレッジの向上と安定したリリースフローを確立していく計画です。
真面目な話と雑談がある環境ー緩急をつけて働きたい方へ
ーーどんな方に入社してほしいですか?
UPSIDERのQAチームでは、直近で入社する方に対して、いくつかの重要なミッションをお任せする予定です。
など、これらを通じて開発スピードと品質の両立を目指しており、開発チームの全てに専任のQAを配置する体制の実現が目標です。自走していける環境で裁量を持って働きたい方に、チームの品質保証活動をリードしていただきたいです。
- 仕事の話と雑談、業務と学習(社内勉強会)など、緩急をつけて仕事したい方
- 裁量をもって働きたい方
- 改善や変更に対して柔軟に対応できる方
はUPSIDERにマッチしていると思います。
メンバーのバックグラウンドも多様なので、これまでの経歴や国籍に偏見がないメンバーが揃っている点もアピールポイントかもしれません。 ご興味をもっていただけた方はぜひカジュアル面談へのご応募をお待ちしています!
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