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プロダクト開発現場における Claude Skills の育て方と活用事例

はじめに

こんにちは!UPSIDER 支払い.com事業部の村上です。

2026年3月19日(木)に渋谷で開催された「渋谷でビール片手にLT会! 第3木曜LT会 #17」で登壇をしてきました。

「プロダクト開発現場における Claude Skills の育て方と活用事例」というテーマで、チームで Skills を共有・運用するための方法と、実際に Skills を活用して業務課題を解決した事例について紹介しました。

発表の背景

Claude Code がリリースされて1年ちょっとですが、すっかり日々の開発に欠かせないツールになっているんじゃないでしょうか。かく言う自分も毎日使っています。

そんな中、自分用の Skill をいくつか作って便利に使っていたのですが、ふと「これ、他のメンバーも似たようなの作ってるんじゃないか?」と気になり始めました。

でも Skills を共有・管理する仕組みはチーム内にはまだないし、別のリポジトリで使いたい場合にどうすればいいかも分からない。

実際に聞いてみたら、やっぱり各自がローカルで似たような Skill を持っていたんです。

それなら管理の仕組みを整えて共有しよう ── そう思ったのが今回の発表のきっかけでした。

Claude Skills の育て方(管理方法と運用ルール)

Plugins と Marketplaces による配布

共有方法を考えるにあたって活用したのが、Claude Code の Plugins と Marketplaces の仕組みです。

Plugins は Skill・MCP・Agent・Hook をまとめたパッケージで、Marketplaces 機能を使うことでチームや Organization 内に配布できます。

公式でも Notion、Slack、Figma などの Plugins が提供されています。

Organization プライベートリポジトリでの管理

社内では既にプライベートリポジトリで Skills を一元管理しようという動きがあり、自分たちのチームもその取り組みに合流する形で Skills の共有を始めました。

なぜ独立リポジトリなのか

Skills の管理方法としては、既存リポジトリの .claude/ 内で管理する方法と、独立リポジトリで管理する方法があります。

自分たちは以下の理由から、独立リポジトリを選びました。

.claude/ 独立リポジトリ
適用範囲 全員に強制適用 使いたい人だけ
レビュールール プロダクトと同じ基準 独自のルール

.claude/ 内だと検証段階の Skill が全メンバーに影響するリスクがありますし、プロダクトのレビュー基準を適用するとレビュアーの負荷が上がり、共有が滞ってしまいます。

独立リポジトリにすることで、これらの課題を回避できました。

運用ルール ── ハードルを下げて試す文化

具体的な運用ルールはシンプルです。

  • 新規作成・マージは自由(レビュー不要)
  • 更新時は Skill 作成者(オーナー)にレビュー依頼をして品質を担保

ポイントは、まず共有できる環境を作ることを最優先にしたところです。

AI 時代は変化のスピードが非常に早く、レビューのハードルが高いと誰も新しい Skill を作らなくなってしまいます。

各自がローカルに持っている Skill を持ち寄ることで、チーム内の知見を広げたいと考えていました。

活用事例

ここからは、実際にチームで作って活用している Skills を2つ紹介します。

事例1 ── DB クエリ Skill

事業に関わる数値や DB のデータを確認したい場面は日常的にあります。

簡単なものならビジネスサイドで完結できますが、複雑なクエリが必要になるとエンジニアに SQL 作成を依頼することになります。

エンジニアの作業は中断されますし、ビジネス側にも回答待ちの時間が発生します。

双方にとって地味に負担でした。

そこで作ったのが DB クエリ Skill です。構成は以下の通りです。

  • 8つのアクション定義: スキーマ確認、クエリ作成、レビュー、最適化、解説など
  • resources 配下にテーブル定義: テーブル一覧・分類・各テーブルのスキーマ情報

これにより、ビジネスメンバーが Claude を通じて自らデータにアクセスできるようになりました。

ただし、最新の DB スキーマにどう追従するかは残課題で、現在良い方法がないか模索しています。

事例2 ── UX ライティング Skill

プロダクト内の文言は、大枠をビジネスサイドと決めた上で、細かい言葉遣いは実装者がその場で判断していました。

そうすると、例えばある画面では「振込日」、別の画面では「送金日」のように、同じ意味なのに表記が揺れてしまう可能性があります(これはあくまでイメージ例で、実際にこの表記揺れが発生したわけではありません)。

この課題に対応するために作ったのが UX ライティング Skill です。

💡 📝 この Skill の具体的な内容は、以下のテックブログ記事でも詳しく紹介しています。
tech.up-sider.com

  • レビュー観点と出力形式の指定: どんな基準でチェックし、どんなフォーマットで結果を返すか
  • 表記揺れしやすいワードの定義と正解: 誤りがちな用語とその正しい表記
  • コンポーネントごとのルール: 「ですます調」か「体言止め」かなど、コンポーネントの種類に応じたルール

実装時やコードレビュー時にこの Skill を実行すると、表記揺れを検出して修正案を提示してくれます。

地味ですが、UI の一貫性を保つ上で確実に効果がありましたし、実装者が文言で悩む時間も減りました。

まとめ

今回の発表でお伝えしたかったことは、大きく3点です。

  • Plugins と Marketplaces 機能を使うことで、チームへの共有が可能になる。全員に強制するのではなく、必要な人が選べる仕組みが大切
  • 共有の活性化と品質担保は並行して進める。変化の早い時代だからこそ、ルールを重くしすぎないこと。まず共有できる環境を作り、品質は skill-creator などで担保しつつ、精度は継続的に向上に取り組む必要がある
  • 属人性が高い業務や定型作業は Skill 化するチャンス。今回紹介した DB クエリや UX ライティングのように、特定の人に依頼が集中しがちな作業こそ、Skill にすることでチーム全体の生産性が向上する

発表資料

当日の発表資料はこちらです。

speakerdeck.com

おわりに

Skills のチーム運用は、まだまだ試行錯誤の途中です。

今回紹介した管理方法や活用事例も、日々のプロダクト開発の中で改善を続けています。

「こういう Skill を作ってみた」「こんな管理方法がうまくいった」など、良い事例が出てきたらぜひ話しましょう!

最後に、初めての登壇にもかかわらず温かく迎えてくださったイベント運営の皆さま、ありがとうございました!

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