
こんにちは!UPSIDERでDev HRをしていますNarisaです。
今回は、弊社VPoP 森 大祐が登壇したYouTube Liveイベント『緊急生配信「MCP、A2Aで何が変わる?」』の様子を、登壇内容にもふれつつレポートします!
今回の配信は、AI・エージェント領域の最前線を走る3名が、話題のMCP(Model Context Protocol)とA2A(Agent-to-Agent)についてディスカッション形式で深掘りするYouTube Liveイベントです。企画・配信はテクノロジーメディア「Newbee」。モデレーターの蜂須賀大貴さん(Newbee代表)を中心に、MCP/A2Aの基本から、今後のプロダクトやビジネスへの影響まで、居酒屋トークのようなラフな空気感で繰り広げられました。
アーカイブ動画
イベントページ:https://newbee.connpass.com/event/352211/
登壇者プロフィール
モデレーター 蜂須賀 大貴(@PassionateHachi)| Newbee株式会社 代表 / プロダクトマネージャー
エンジニア、プロジェクトマネジメント、新規事業開発などを経て、メディア業界一筋のプロダクトマネージャーとして従事。株式会社IMAGICA(現・株式会社IMAGICA Lab.)、フリーランス(複業)、株式会社サイカを経て現職。キー局、映画会社、VOD事業者をはじめとする多くのメディア企業のプロジェクトを担当。新卒から一貫した経験から、メディア業界の人脈と知見を持つ。また、主にアジャイル開発やプロダクトマネージメントの領域で年間10件超の講演、ワークショップの実施、書籍や記事への寄稿を行う。
パネラー 宮田 大督(@miyatti) | 株式会社エクスプラザ 生成AIエバンジェリスト・リードAIプロデューサー
株式会社エクスプラザで生成AIエバンジェリスト・リードAIプロデューサーを務める。生成AI技術の社会実装と普及に注力し、企業のAI導入支援やコミュニティ活動を推進。楽天やメルカリでのPdM経験を活かし、AIxPM領域での知見を発信。GaudiyではSNSエージェント実装や令和トラベルではノーコードツールでの大規模コンテンツ生成など、企画から実装までを手がける。
森 大祐(@diceK66)| 株式会社UPSIDER VPoP
新卒で株式会社ワークスアプリケーションズに入社後、会計システムを中心として、大手企業のERP、業務システムの開発をリード。いくつかのキャリアを経て、PKSHAグループにて複数のAI SaaSを立ち上げ、それらのプロダクト企画統括を務める。主に、自然言語処理を活用した、人とAIとの協働型プロダクトの企画を得意とし、国内大手コールセンターの自動化プロダクトや、職場コミュニケーションのチャット化・自動応答などで数多くの成果を収める。2023年に株式会社UPSIDER入社。VP of Productを務める。
斉藤 知明(@tomosooon)| 株株式会社ログラス 執行役員CBDO
1992年大阪生まれ。東京大学工学部卒。東京大学在学時にAI研究に従事、動画像を対象としたDeepLearningの研究で国際学会ICMEに論文が採択される。在学中に英単語アプリmikanを運営する株式会社mikanを協同創業しCTOに従事。その後Fringe81株式会社(現Unipos株式会社)に入社、ピアボーナスサービスUniposを立ち上げ子会社化、代表に就任。2023年5月、株式会社ログラスに入社。執行役員 CBDOに従事。「すべての挑戦が報われる社会に」を個人ミッションとする。
今回のテーマ:「MCP、A2Aで何が変わる?」
「生成AIをどうプロダクトに活かしていくのか?」をテーマに、MCPとA2Aという2つの新しいオープンプロトコルがもたらす変化を掘り下げました。 エージェントとエージェントの連携、自然言語とツールの橋渡し、そしてセキュリティや今後の社会実装の可能性まで、幅広い視点で語られた1時間でした。 配信冒頭、ざっくばらんな自己紹介とともに、会場には穏やかな空気が流れました。しかし、トピックが本題に入るにつれて、議論は一気に熱を帯びていきます。
A2AとMCP:対立ではなく、異なる役割で連携する未来へ
MCPは、AIエージェントが外部のツールやサービスと標準的に連携するための「使い方マニュアル」のような役割を果たします。一方でA2Aは、エージェント同士が自然な対話を通じてタスクを引き継いだり協力するための「共通言語」のようなものだと整理されました。
ログラスの斎藤氏は、「A2AはMCPを内包する」と整理し、エージェント間通信(A2A)とツール接続プロトコル(MCP)が対立するものではなく、それぞれ異なる役割を持ちながら連携していく未来になると予測しました。
これに対し、森も「まさにその通り」と強く共感。両者は、互いに排他的ではなく、オープンな連携によって、エージェント社会の発展を支えていくべきだと話しました。
変化の本質:エージェント社会への第一歩
ここから話題は一気に未来に向かって広がっていきます。エージェントとツール、エージェント同士がシームレスにつながる世界。そこでは人間の作業をAIが自然に代替し、さらに人間の想像を超える創発的な動きが生まれていく可能性があると、宮田氏は語りました。
森も自身のプロダクト開発の経験を踏まえ、「これまで到達できなかったラストワンマイル──たとえば経費精算や業務システムへの自然なデータ入力──に、ようやく到達できる可能性が出てきた」と熱く語りました。
MCPやA2Aは、単なる技術トレンドではなく「仕事の成果を出すために必要な道具になり得る」ものだという認識が、全員の間で共有されていました。

現状の課題とこれからの挑戦
とはいえ、現時点でMCPやA2Aが完璧なソリューションかといえば、そうではありません。イベントの中では、以下のようなリアルな課題も挙げられました。
- セキュリティリスク:MCPサーバーはローカルにも立てられる一方、悪意あるサーバーが混在するリスクも増加。特に企業利用では、信頼できるハブ(例:VeyrAxなど)を介す運用が現実的になりつつある。
- エージェント自体の未成熟:A2Aが実現しようとしているエージェント連携には、まだ基盤となる「賢いエージェント」が数少ないという課題も。標準化は急速に進みつつあるものの、本格的な社会実装はこれからが本番。
- API供給の圧力:MCP普及により、「もっとAPIを公開してほしい」という期待も急速に高まる可能性がある。これまでのような“閉じたシステム設計”では対応できず、プロダクト開発者側も大きな変革を迫られつつある。
プロダクトマネジメントの原点回帰
イベントではこの変化を「プロダクトマネジメントの原点に戻るチャンス」と話しています。「プロダクトマネージャーが本来やるべきなのは、どの技術を使うかではなく、“どう価値を生み出すか”を考え続けることだ」と。
MCPやA2Aといった新しい技術は、ツールに過ぎません。本当に重要なのは、自社のプロダクトがどの瞬間にどんな価値を提供するべきなのか、そのビジョンを描ききること。
そのために必要な技術を、必要なだけ使えばいいのだと森は語りました。
最後に
セッションの最後には、斎藤氏と宮田氏と森から力強いメッセージが送られました。
斎藤氏は、A2A登場の意義について次のようにまとめました。
これまでの汎用的なエージェントは実用性に課題があったが、A2Aによって超特定業務に特化したスモールでスペシフィックなエージェントが次々に生まれる未来が開けたと指摘。小さな課題に対しても「120点を出せるエージェント」が生まれやすくなり、特定業務間で協働できる環境が整いつつあると展望を語りました。「これからは、すべてを自社で抱えるのではなく、特化したエージェント同士が連携し合う世界へ。そこに新たなワクワクが広がっている」と、未来への期待を寄せました。
宮田氏は「プロダクトマネージャーとしての原点を取り戻してほしい」と呼びかけました。エージェントやMCP/A2Aといった技術にとらわれ過ぎず、常に“お客様の価値創出”を中心に考えるべきだと強調。MCPやA2Aは、あくまでそのための道具であり、細部にこだわりすぎず柔軟に使いこなすべきだと語りました。そして、エージェントによって人間の「運動神経」が向上していく、まさに肉体派の時代が到来していると表現しました。
一方、森も「どの瞬間に価値が出るのかを見極めることが重要だ」と応じました。 AIを社会実装する際、特にラストワンマイル──成果に直結するアクション──を担うことが最大の課題だったと振り返り、MCPやA2Aによって、その課題を乗り越える可能性が現実味を帯びてきたと指摘。「出したい価値や成果を明確に持ち、それを実現するために技術を活用してほしい」と締めくくりました。
5月15日開催 ProductZine Day 2025 基調講演に登壇!
MCPとA2Aは、AIと人間、そしてAI同士の協働を劇的に加速させる可能性を秘めています。
しかし、それを活かせるかどうかは、技術そのものではなく、私たち自身が「やりたいこと」をどれだけ明確に描ききれるかにかかっています。
5月15日に開催される「ProductZine Day 2025」の基調講演では、今回のイベントに登壇した【モデレーター】蜂須賀 大貴氏(Newbee)、森 大祐氏(UPSIDER)、宮田 大督氏(エクスプラザ)の3名が、「生成AI天下一武闘会:この世で一番速い仕事術」と題し、生成AIの活用が広がる中で、プロダクトマネージャーはどのように日々の業務や生活にAIを取り入れているのかを語ります。
本セッションでは、「個人の仕事」「チームでの仕事」「趣味・プライベート」という3つのテーマをもとに、PM業界屈指のAI活用プロフェッショナル2名のユースケースを比較。
さらに、その中から1つを選び、具体的な使い方を実演形式で紹介します。AIによる業務変革のリアルを、豊富な実践知とともにお届けしますので、ぜひご参加ください。
この度は貴重な機会をいただきまして、ありがとうございました!!!
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